ポイント
レトルト食品の安全度が高まったため、スイッチポンでなんでもうまくいくものという根拠のない自信が生まれてしまった昨今ですが、それは皆失敗から学び続けた先人たちの苦労のたまものであることを忘れてはなりません。先人たちの苦労を理解することなく、浅薄な知識の赴くままにレトルト食品を設計・製造・販売していくというのはあまりにも危険に満ちた作業です。アメリカでHACCPがあれほどに発展したというのはレトルトで失敗し開拓時代にはボツリヌス症死亡者数が年間百数十人を記録したという背景があり二度とそのような惨事は繰り返さないぞという固い決心のもとで悪戦苦闘の繰り返してきた歴史の反映なのです。
レトルト食品では耐熱・耐圧面で強化された包材を採用しないといけないといった包材コスト増や、水を大量に使用する・熱を大量に必要とするための水道光熱費増に加え、試作でもしなければ把握できない風味の変化、試作品を実際に保管でもしなければ期限設定が難しい、虐待試験で期限確認に必要な期間を短縮できるかどうかもレシピ次第と、レトルトをかければすべての課題が解決といった夢のような話には根拠と言えるものがありません。課題解決に至らなかっただけであればまだ不幸の度合いは小さいとあきらめることもできましょうが、作ったはいいが食品安全上の懸念を呈している商品群があるという状況は、ここで改めてレトルト食品の開発についての留意点というセミナーを構築していくのに十分な理由があると感じ、このセミナーを企画することになりました。最後に質疑応答の時間を設けます。そのなかで個別事例・特殊事例についての相談も承ります。個別事例・特殊事例につきましては参加申し込み時に簡単な説明をいただけますと実施日までに調査しておきますのでその場での的確な回答が可能となります。
レトルト食品の品質管理という立場の方はもちろんとして、レトルト機器の選定に関わる方・それを承認される方、レトルト食品の設計にマーケティングとしてあるいはテクニカルに関わっている方など、要はレトルト食品が市場に送り込まれるまでのどこかのプロセスでその影響力を行使なさっている方々全員に学んでいただきたい内容です。
プログラム予定
- 内容物の化学変化
メイラード反応に代表される化学変化がレトルト過程で生じます。また同様の反応が商品の保存中にも起き、フレッシュなものとは似ても似つかない商品となることもよくあります。 - 化学変化の観点からレトルトに向かないもの
- 物理的な影響(変化)
- 物理的な影響(変化)の観点からレトルトに向かないもの
- 微生物学的な変化
レトルト中は熱耐性の低い細菌から順に死滅し、最後は熱耐性の高い芽胞菌まで殺滅していくことになるのですがその芽胞菌を最低でも5D~6D(Log5~6ともいわれます)死滅させることが要件であることはあまり知られていません。そして菌種によっては耐熱性が非常に高く5Dの達成がとても困難なものもあります。 - その後の賞味期限・保管温度で要求される殺菌条件
保管温度が高ければ高いほど強い耐熱性を持った芽胞菌が後日発現してくる可能性が高まります。
つまり賞味期限が長いほど、想定される保管温度が高いほど熱殺菌を強めにしないといけないということです。 - レトルトの選択
日程
2027年3月5日(金)
時間
10:30~15:30
研修会場
〒060-0810
北海道札幌市北区北10条西7丁目
料金
20,000円(税込)
紹介コードQPHPをご記入の方は 18,000円
会員の方、または会員の代理参加の方はさらに割引し15,000円となります。
事前振込をお願いします。
定員
20名
主催
講師
広田 鉄磨、他 一般社団法人 食品品質プロフェッショナルズ認定講師
お申込み方法
テキストダウンロード
食品品質プロフェッショナルズではこのほかにも様々なセミナーをご用意しております。
