海洋大学の博士論文に 垂直方向・水平方向の汚染対策に深く言及しているものを見つけました。
お忙しい方のために要約を。
総括 第 2 章で、すしチェーン店 A 社で問題となった大腸菌汚染について、汚染経路が 2 経路あることが判明した。 1 つは調理器具の床への直置きなどによる床面から作業台へ汚染が移行する垂直汚染、 2 つはダスターなどによる汚染拡大(水平汚染)である。 その結果、両方の段階について対策を講じることが重要であることが分かった。 また、ダスターにおいて、大腸菌群の検出は一般生菌数の多少に比例しているが、大腸菌の検出は一般細菌数の多少に関係しないことから、一般生菌・大腸菌群と大腸菌は異なる経路で侵入していると推定された。具体的には、一般生菌、大腸菌群は野菜などの原料から店舗に入り、人由来と思われる大腸菌は地面から靴などを介して店舗に入ってくると推定された。そこで、当面 4 つの対策 1.垂直汚染を遮断するための調理器具の床への直置き禁止 2.汚染拡大(水平汚染)を遮断するためのダスターの管理(使い捨て) 3.垂直汚染、汚染拡大(水平汚染)を防ぐための定期的なアルコール噴霧の実施 4.店舗外からの汚染を遮断するための靴の履き替え を行うこととし、その有効性を 364 店舗の実地調査により確認した。 また、各店舗におけるパート・アルバイトを年齢、入社後の年数などで層別解析したところ、10 代の若い学生アルバイトグループと、60 歳代以上の男性グループにおいて、手洗いが不十分であることが分かった。 |
です。実際の寿司チェーンでの検証がなされており 空理空論とは違った迫力があります。