提供品目を特化した飲食店向け HACCPの考え方を取り入れた衛生管理手順書 カレー屋編ダイジェスト【食品と科学】

提供品目を特化した飲食店向け HACCPの考え方を取り入れた衛生管理手順書 カレー屋編ダイジェスト【食品と科学】

一般社団法人 食品品質プロフェッショナルズ代表理事の広田鉄磨が執筆した記事が、食品と科学 2020年4月号に掲載されました。月刊 食品と科学様の許可を得て、公開しております。

冒頭紹介

はじめに

広範な品目を提供する飲食店については、すでに公益社団法人日本食品衛生協会の手になる「小規模な一般飲食店:詳細版」あるいは「小規模な一般飲食店:概要版」につまびらかです。大規模なチェーン展開を行う飲食店については、一般社団法人日本フードサービス協会の編になる「多店補展開する外食事業者のための衛生管理計画作成の手引き」「衛生管理計画書(作成事例)」「多店舗展開する外食事業者のための衛生管理計画作成の手引き(資料編)が上梓されて久しくなります。

しかしながら、まだまだ個人経営の単独店舗やごく少数の店舗展開をしている事業者においては、扱っているメニューが絞り込まれており、広範な手引き書では焦点が絞りづらいとの感想が聞かれます。また、人材不足もあり、さらに運用しやすいように編集した手引き書を作成して欲しいという声が大きいのが事実です。

この手順書作成にあたっては、厚生労働省のホームページに収載されている上記2団体の手引き書を参考にしたうえで、さらに英国食品規格庁のSFBBさらに米国FDAのガイドラインをも視野に入れ、かつまた使いやすい・有効性の高い手順書を「カレー屋」を想定して作成することとしました。一部の文章・図表は日本食品衛生協会、日本フードサービス協会、英国SFBBおよび米国FDAのガイドラインを引用してあること、文中を借りてお礼申し上げたいと思います。

カレー屋における食品安全事件

厚生労働省の「4、食中毒統計資料」を見ても、実際にカレー屋でどのような事件が起きているのかのデータには行き当たりません。「③原因食品別発生状況」にカレーという食品名は取り込まれておらず、「⑤施設別発生状況」にカレー屋というカテゴリーはなく、厚生労働省にデータが集積される際に、ほぼすべてが飲食店というくくりに取り込まれてしまっているからです。

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衛生管理手順書シリーズ


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